愛用していたネットワークオーディオプレイヤー、マランツNA7004が、突如お亡くなりになりました。
電源部が壊れたようで、電源スイッチ上部のランプが点灯していません。
このところGoogle Home miniばかりを使っていたので、2~3週間ほど使っていなかったため、機嫌を損ねたのでしょうか? んなわけない。
メーカーに修理に出すと、1~2万円程度かかるそうです。
というわけで、早速フタを開けて中身を見てみましょう。
片サイド3本のネジと裏面2本、合計8本のネジを外すと天板ケースを外せます。
中を見ると、ぎっしり部品がありますね。
でも、最近(2013年製)のオーディオなので、配線はすっきりしています。
中央から左後方に大きな面積を占める基板が、電源とデジタル処理のようです。
基板の左1/3くらいが電源の整流回路基板のようです。
その上に小さく載っている基板はネットワーク基板です。
右側の集積度が低いのが、アナログ(D/A変換)のようですね。
電源が入らないので、主に左側を重点的に見ていきます。
すると、ネットワーク基板の下に、怪しいコンデンサを発見。
この、緑色のコンデンサ、上部がふくれあがっています。
どうも、このコンデンサ、Koshin(東佳電子)という中国の会社のものでして、パイオニアのサウンドバーでも電源不良で問題になっているそうです。
とりあえず、交換してみましょう。
基板を外していきます。
外せない(外しにくい)コネクタ2本以外は全て外し、先にNW基板を外します。
写真取り忘れましたが、NW基板は裏面端子側の2つのネジだけで止まっていて、後はプラスチックの支柱を外すだけです。
基板はコネクタを裏面側板に取り付けるネジや基板固定ネジを外します。
これも写真取り忘れましたが、基板固定ネジは長さがバラバラ、材質もバラバラなので気をつけます。
容疑が掛けられたコンデンサが見えてきました。
基板を裏返します。
前面パネルのコントロール部とのケーブルが抜けないので、気をつけながら前面パネル側に倒します。
この部分の半田を溶かしてコンデンサを抜きますが、コレが至難の業です。
コンデンサを外す作業は両手を使うので写真が撮れません。
なので、こんな「やってる感」を出すヤラセ画像で。
外したコンデンサです。
10V 1000μFのようですね。
逆サイドを見ると、105℃とあり、高温度品です。そんなに温度高くねぇだろ!って、ツッコみたくなります。確か、105℃の電解コンデンサは105℃で4000時間前後の耐久性、10℃下がる毎に倍になるはずなので、まぁ、常時通電だと寿命ということでしょうか?
で、これに相当するコンデンサを入手します。
できれば日本製と行きたいところです。
奮発して、ニチコンのオーディオグレードを入手。
16V 1000μF 105℃です。
ちょっと背が高いですが、大丈夫でしょう。
取り付けてみました。
相変わらずコゲが多い下手な半田です。
クラックしないことを祈ります。
こんな感じで、これよりも背が高い部品がまだまだあり、ネットワーク基板とは干渉しないようです。
では、基板を元の位置に固定してネジを締め、コネクタを元に戻します。
あ、ネットワーク基板へのケーブルの経路が逆だった。
直します。
で、天板を戻す前に、おそるおそるコンセントを差します。
お! スタンバイランプが光った!
電源ボタンを押してみると。
復活!
電解コンデンサという小さな部品ひとつで、電源が入らなくなるものなんですね。
200円くらいで直せました。