帯広に住む弟が「WiFiが調子悪い。安定したWiFiはないの?」というので、YAMAHAのWLXやCiscoのMerakiGoを勧めたら、WLX212を購入した。結構高いのによく買うなぁ、と思ったが、よくよくWiFi不調の内容を聞いてみると、「テレビのネット接続が途切れる。テレビは有線接続している。」というではないか! それ、WiFi関係ない。普通の人は家庭内ネットワーク=WiFiだというのをすっかり忘れていた。
そこで、中古のRTX1200を入手し、設定してあげることに。
札幌の自宅で設定し、ゴールデンウィークに帯広に行き、ルータ交換することにした。
札幌の自宅はIPv6はDTiのIPoE、IPv4はとあるISPのPPPoE。
帯広の弟宅はASAHIネット。ASAHIネットはIPv6は同じくIPoE、IPv4をDS-LiteとPPPoE両方提供されている。DS-Liteはv6コネクトという商品名。せっかくのRTXなので、DHCPで配布されたIPアドレスからはDS-Lite経由で、特定のIPアドレスはL2TP/IPSec用にPPPoE経由で、IPv4接続するということにした。
RTX1200はDS-Liteに正式に対応しているため、設定例はRT-Proに載っている。
しかし、注意点があって、RTX1200(とRTX810)はAFTRアドレスにFQDN(いわゆるURL)を指定できず、IPアドレスを指定する必要がある。
(このため、RTX1200とRTX810はv6コネクトの対応機種に掲載されていない)
v6コネクトのAFTRのIPアドレスを調べるべく、札幌のDTiのIPoE環境で、WindowsのコマンドプロンプトやLinuxのターミナルから
nslookup dslite.v6connect.net
と、コマンドを打っても
% nslookup dslite.v6connect.net Server: 240b:13:8360:1100::1 Address: 240b:13:8360:1100::1#53 ** server can't find dslite.v6connect.net: NXDOMAIN
と、いった感じで、IPアドレスを教えてくれません。
ネットの情報を探ると、dslite.v6connect.netのIPアドレスは[2001:c28:5:301::11]である、というような情報を見つけたので、早速指定。
tunnel select 1 tunnel encapsulation ipip tunnel endpoint address 2001:c28:5:301::11 ip tunnel mtu 1460 ip tunnel tcp mss limit auto tunnel enable 1
IPv6 IPoEのRAプロキシなどの設定や、(VPN用の)PPPoEの設定なども行い、帯広に持っていくと、IPv4で通信できない。
もちろん、IPv6の通信でGoogleやYouTubeは接続可能。
RTX1200の設定ページでは
■接続先の情報
IP over IP TUNNEL1 Up 2001:c28:5:301::11
と、接続はされているようだが、状態表示は
■TUNNEL1の状態表示
トラフィック
送信 パケット数 1138
受信 パケット数 0
対向側のパケットが一切送られていない状態。
思い当たる設定を色々試したが、何をやってもダメ。
初心に戻り、そもそもAFTRアドレスは合っているのだろうか? と、帯広=Asahi-netの環境でnslookupを試してみると・・・。
% nslookup dslite.v6connect.net
Server: 240b:13:8360:1100::1
Address: 240b:13:8360:1100::1#53
Non-authoritative answer:
Name: dslite.v6connect.net
Address: 2001:c28:1:301::11
なんと、札幌=DTiと同じNGN網内のDNSサーバーに問い合わせしているはずなのに、帯広=Asahi-net契約での問い合わせだと、回答が帰ってきました。
そして、事前情報のIPアドレスと違うということがわかりました。
CAF番号によって収容先サーバーを変えているということでしょうか?それともサーバー更改でIPアドレスが変更したということでしょうか?
AFTRのIPアドレスを変更します。
tunnel select 1 tunnel encapsulation ipip tunnel endpoint address 2001:c28:1:301::11 ip tunnel mtu 1460 ip tunnel tcp mss limit auto tunnel enable 1
めでたくIPv4通信ができるようになりました。